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印刷のプロが教える!カレンダー校正のチェックポイント

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この時期、年末に向けて企業カレンダーの制作を進めている担当者様や、いよいよ校了間近という担当者様が多いのではないでしょうか?

 

既製品の名入れカレンダーであれば社名やロゴまわりだけチェックすればよいのですが、オリジナルで制作する企業カレンダーの場合は話が違ってきます。

 

カレンダーは、その用途と性質から「決して間違いがあってはならない」ツールです。そして、使う人の目に毎日触れることから「間違いがあればほぼ100%発覚する」ツールでもあります。そのため、印刷前の校正段階で確実にチェックすることがとても重要になってきます。

 

当社でも、オペレーター、校正者、ディレクターなど複数名によるダブル・トリプルチェック体制で校正作業を行っていますが、発注担当者のみなさまも外注先にまかせきりにせず、必ず一度はご自身の目でチェックされることをおすすめします。

 

今回は、そんな印刷・校正のプロだからこそ知っている「カレンダーの校正チェックポイント」をお教えします。

 

 

カレンダーはどう作られている?制作方法を知っておく

 

まずはカレンダーがどのように作られているのか、制作方法(前工程)を知っておきましょう。

 

カレンダーの日付のことを「玉」と呼びます。当社では後ほどご紹介する『高島暦』とWebのカレンダー情報などを組み合わせて制作を行っています。カレンダー専門業者や大手印刷会社などでは、六曜や二十四節気、月や曜日の英語表記などを網羅した独自の「玉見本」を用意しているところもあります。
 

玉入れ=DTP作業を行うオペレーターは、間違いが起こらないようにさまざまな工夫を凝らしています。例えば、データ連結機能を使い1箇所の修正で全体が更新されるようにする、六曜や祝日名はタイプミスの恐れがあるので手入力しない、小さく表示される前月・次月のカレンダーは毎ページ作成せずにコンテンツ収集機能で同一データを使い回す……等々。

 

また、カレンダーの制作は特定の時期に集中します。急ぎの作業はミスの要因にもなり得ることから、毎年制作している定期物のカレンダーについては、閑散期に先行してDTP作業・校正作業を進めておくなどの対策を講じています。

 

このように細心の注意を払って作業を進めていますが、人間が行う以上、ミスが発生する確率はゼロではありません。そのため、どんな制作方法であれ校正作業は必須であると言えます。

 

 

校正のプロ御用達!カレンダー校正のお役立ち資料&サイト

「決して間違いがあってはならない」カレンダーには確実な校正が必要

 

校正のプロは何を元原稿としている?

カレンダー校正を行う際に基準とする元原稿ですが、当社では株式会社神宮館から毎年夏発行される『高島暦』を主に使っています。日付や曜日はもちろん、干支や六曜、二十四節気まで詳細に掲載されており、カレンダーの制作・校正に欠かせないツールです。この高島暦に、Webサイト「便利コム」のカレンダーなど、複数の情報を組み合わせてダブルチェックを行っています。

また裏ワザ的にはなりますが、2-3年先の年間カレンダーなどは市販(既製品)の手帳を参照することもあります。なぜなら市販の手帳やカレンダーは、発売前に二重三重の厳しいチェックを経て完成品として世に出回っているからです。

 

祝日の情報は内閣府のWebサイトでチェック

2020年、2021年は東京オリンピック・パラリンピック開催により祝日が変則的になり、カレンダー校正にも注意が必要でした。祝日に関して校正のプロが参照しているのは、内閣府が発表している「内閣府の「国民の休日」について」というサイトです。

国民の祝日についての情報はこちらにすべて網羅されています。祝日名の正式な表記もこちらに準じます。祝日の移動・増減といった情報も随時更新されるので、念のため校了間際にも確認すると確実です。

 

 

プロが教える!カレンダー校正のチェックポイント

 

それでは実際にカレンダー校正のチェックポイントを見ていきましょう。チェック項目と注意点を一覧にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

 

□日付

専門用語で「玉」と呼ばれる。月末に31日がある月・ない月、4年に一度のうるう年など、念には念を入れたチェックを。
また、月末に「23/30」「24/31」など2週分の日付を併記する箇所も見落としがちなので注意

□曜日

日曜始まりと月曜始まりがある。日と月、水と木は字形が似ているので小さな文字では注意

□祝日の名称

○元日 ×元旦、○建国記念の日 ×建国記念日、○こどもの日 ×子どもの日、など正しい表記を

□土曜・日曜・祝日の色

青や赤など平日とは異なるカラーで表示することが多い。休日の色に変えるべきところが平日の色のままになっているミスが起こりがち

□英語表記

「Calendar」を「Calender」としてしまうスペルミスに注意。月や曜日をJan、Feb、MON、TUEなど省略形で表示する際も要注意

□六曜

大安、仏滅、先勝など。同じ順番の繰り返しではなく、順番が飛ぶ独特の法則があるので注意

□前月・次月のカレンダー

薄い色で表示されたり、上部や下部に小さく表示されることが多いため見落としがち。小さなカレンダー内の祝日の色など、細かいところまで気を配る

□二十四節気

春分、秋分、夏至など。年によって日付が変わるので注意

□社名・企業ロゴ

欠けやズレなどがないか、色は正しく使われているか、印刷範囲内に収まっているか

□全体(体裁)

フォントが間違っている箇所がないか、位置のズレや塗り足しの不足はないか、イラストや写真で文字が欠けたりしていないかなど、最後にすべての月を通しで確認

 

 

プロが実践しているカレンダー校正の“極意”とは?

 

ここからお伝えするのは、プロが実践しているカレンダー校正の“極意(?)”です。

ほんのちょっとした工夫なのですが、間違いのないカレンダー校正に役立つのでぜひ実践してみてください。

 

校正のダブルチェックは、それぞれ異なる原稿で行うべし

2名以上でダブルチェックする際に、それぞれ異なる資料原稿でクロスチェックすることで精度がより高まります。

 

「日付だけ」「曜日だけ」「祝日だけ」など項目を分けてチェックするべし

日付・曜日・祝日を同時に確認する校正方法は見落としの危険性が大きいため、「日付だけ」「曜日だけ」「祝日だけ」というように項目を分けて見ていく方が、正確さも効率もアップします。

その際、何をどこまでチェックしたかがわかるように、別紙にチェック項目と月を書き出しておき、チェックが済んだら消し込んでいくなどするとベストです。

 

読む方向や視点を変えて縦横無尽にチェックするべし

数字を順番に目で追っていると読み流してしまうことがあるため、縦に読む、12月からさかのぼって読むなど方向や視点を変えてチェックすると間違いを見つけやすいです。

カレンダーの日付は横方向だけでなく縦方向にもチェックする

 

祝日・振替休日は、校了直前にもう一度チェックするべし

振替休日やハッピーマンデーには特に注意が必要。祝日は法改正などで変更になる可能性があるので、最後に必ず前述した「内閣府の「国民の休日」について」でチェックします。

 

 

以上、印刷・校正のプロが教える「カレンダー校正のチェックポイント」でした。

 

当社には校正の専門チームがあり、漢字検定準一級(合格率15%の高難易度資格!)有資格者をはじめとする高いスキルを持つ専門スタッフが在籍しています。地道な校正・校閲作業を日々コツコツと行うことで、ミスのない印刷物を世に送り出すサポートをしています。これも当社の品質管理体制の一環です。

 

隅々までしっかりチェックしてミスのないカレンダーを制作し、年末には笑顔でお客様に配れるといいですね! 

 

 

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