
身のまわりのユニバーサルデザインの考え方
ユニバーサルデザインとは、障害の有無や年齢、性別、人種などにかかわらず、たくさんの人々が利用しやすいように製品やサービス、環境をデザインする考え方です。
デザインの対象を高齢者や障がい者に限定することなく、万人が利用できるという点が、一般的な「バリアフリー」の概念とは異なる点です。
●身のまわりのユニバーサルデザイン例
・自動ドア・センサーの反応で自動的に水が出る蛇口
・大きな電気の点灯ボタン
・段差のない歩道と横断歩道
・文字以外に直感的に理解できるイラスト等で書かれた案内サイン
これ以外にも、私たちの身のまわりには数多くのユニバーサルデザインがあります。多くの人にとってわかりやすく使いやすく、そして間違った使い方がなされないように工夫されています。

印刷物のユニバーサルデザインとは?
近年、印刷物にもユニバーサルデザインの考え方が採り入れられ、多様な読み手に配慮し、多くの工夫や注意が施されるようになりました。
●目の不自由な方に配慮して色や大きさ、見やすさを工夫する
・デザインを損なわない範囲で文字を大きくし、コントラストをしっかりつける。場合によっては拡大版を制作する。・弱視の方にもしっかり見えるように赤を多用しすぎない、濃度の近い赤と緑を重ねないなど、色使いにも配慮する。
・モノクロなど色のない状態に置き換えたとしても、情報がきちんと認識できるように確認する。etc.
●ユニバーサルデザインフォント(UD書体・UDフォント)を用いる
多くのフォントメーカーが開発しているユニバーサルデザインフォント(UD書体・UDフォント)は、より正確に読み間違いが少なくなるよう、高い視認性を目指したフォントです。従来小さかったりふところが狭く潰れやすかった書体を、しっかりアキを確保したコントラストの高い書体にリニューアルしたものが数多くあります。
これらはリモコンやスマートフォンなどの小さな文字が使われる製品、病院・役所などの公共施設、交通標識や駅の案内表示など多岐にわたって使用されています。
また、高齢者や障がい者など多様な読み手が想定される多くの印刷物でも積極的に活用されています。
>>>詳しくはこちらの記事にも「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)のお話」
●重要な情報、大切な情報、リスクを伴う情報をきちんと目立たせる
平文の羅列ではなく、伝えるべき重要な情報を大きく配置したり、色を変えて目立たせたり、アイコン化して抜き出すなど、深く読み込まなくても大切な情報が容易に伝わるレイアウトやデザインの工夫が求められます。印刷物におけるユニバーサルデザインデザインとは、多くの場合、「読む人・見る人に正しく情報を伝える」という、印刷物としてごく当たり前のことを忠実に行うことです。
しかし何もかもを大きくはっきり見やすくすることで、時としてデザイン性を損なってしまうこともあるため、よりレベルの高いユニバーサルデザインを実行していくには経験と技術が必要とされます。
当社ではMUD(メディアユニバーサルデザイン)に認定された社員が複数在籍し、お客様のご要望に応じてアドバイスさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。
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