
色彩についての様々な知識を備えることで、配色テクニックが向上し、より訴求力のある印刷物を制作する事ができます。
ここでは色彩におけるイメージについて幾つかの種類を挙げています。

■寒・暖イメージ
定番の色イメージですね。
色味により温かみや冷たさを感じる事ができます。
色味の波長は電磁波でも伝わっているのではないか?と言われており、視覚を遮断しても色のみで暖かさや冷たさを感じることができるそうです。
また室内の色を暖色にするか、寒色にするかで体感温度が3℃ほど変わると言われているほど、私たちに密接に関わる色イメージです。

■進出・後退イメージ
色味により飛び出して見えたり(進出)、引っ込んで見えたり(後退)するものを言います。
暖色は進出色、寒色は後退色となります。
信号機の赤や黄色は飛び出して見えて、早く気がついてもらえる進出色が使われています。

■軽量・重量イメージ
明度の高い(明るい)色は軽く感じ、明度の低い(暗い)色は重く感じます。
引越し業者のダンボールに白が増えているのは、このためと言われています。

■膨張・収縮イメージ
明度の高い(明るい)色は実際より膨張して見え、逆に明度の低い(暗い)色は収縮して見えます。
これらを利用し、ファッションでもスリムに見せるテクニックがあります。
また、囲碁の碁石は、白と黒を並べたときに同じ大きさに見えるように、白を少し小さく薄めに、黒を少し大きく厚めに作られています。

■興奮・沈静イメージ
鮮やかな色は興奮や高揚を感じさせ、彩度の低い色は沈静や落ち着きを感じさせます。
それに加え暖色系はより興奮色、寒色系はより沈静色となります。
上記のような色彩イメージの他にも、伝えたいイメージを具現化するカラーリングや組み合わせ、バランスなど様々なノウハウを用いて配色を決めていきます。
ほかにもあります!「印刷の基礎知識」のシリーズ記事は以下より
印刷の基礎知識(1)やっぱり大切「紙」のこと